スプーン一匙の物語

ツイッター(@maru_ayase)で書いた短い短い小説の保管庫です。

ここのつ

美しくて新しくて、売れる商品が必要だ。花、菓子、洋服。考えながら退社し、考えながら子供を迎えに行く。牡丹、ボタン、インコ。深夜に夫が帰ってくる。今週はああで来週もこうでえー大変じゃん。鳥、南国、女の子。なんで一緒にお風呂に入ってるんだっけ。頭を洗う夫の、濡れて束になった長い睫。