スプーン一匙の物語

ツイッター(@maru_ayase)で書いた短い短い小説の保管庫です。

さんじゅはち

私がこうなった理由ですか。あの子の魂を盛った器が割れてしまったんです。ぼろぼろと千に分かれた魂はぬいぐるみの原料にされ、指しゃぶりをするテディベアとして世界中に出荷されました。それを集め、またあの子を抱きしめようとするうちに、背丈はビルを超えました。千のテディベアを抱くために。