スプーン一匙の物語

ツイッター(@maru_ayase)で書いた短い短い小説の保管庫です。

いつつめ

自分が笑われていることを知った。悪い酒が残る土曜の昼、お見舞いに来てと妹から電話が入った。落ち込んでて、兄さんにはなついてたから。姪っ子の病室は窓から満開の桜を臨めた。もうクラスの友達グループできてるし。入学式に出たかったと泣く娘に春色のマニキュアを塗る妹は、すっかり母の顔だ。